きれいな音でひきましょう♪  ピアノレッスンは 想像力・創造力、そして、やり抜く力を育てます♪

響きを求めて

私が近年取り組んでいる奏法の見直しについて、ブログを書き始めてから生徒さんやご父兄方からこんなお声を頂いています。

   

    ♩ロシアン奏法って、普通のピアノの弾き方と違うのですか?

 

そこで今回は、この奏法について少しお話してみたいと思います。

 

私は6歳からピアノを習い始めました。自分が学んできたピアノ奏法について、疑問を抱き始めたのは25歳くらいの頃でしょうか。

アルゼンチン生まれのピアニスト、マルタ・アルゲリッチの弾き方に、興味を抱き始めた頃です。

そしてある出会いがきっかけで、ここ数年は奏法の見直しをしてきました。

 

それまで手が小さいがために、自分なりに工夫して弾いてきたのですが、7年ほど前に「ロシアンピアノ奏法」で指導されている松田紗依先生と出会い、「あっ!これこそがアルゲリッチの弾き方だっ!」と思いました。

紗依先生は英国留学時に、ロイヤルアカデミーのアロノフスキー教授からこの奏法を集中的に学んだ方です。

 

2007年に京都で開催されたセミナーの記事です。この時先生のアシスタントを務め、レポートも執筆させて頂きました。ご参考まで☟

「ロシアンピアノ奏法による合理的な練習方法 - 導入編 - 」11/28京都・松田紗依先生 | ピアノセミナー | ピティナ・ピアノホームページ

 

 

ロシアン奏法と言っても、それはロシアのみで普及している奏法でもなければ、ロシアの作曲家の作品を弾くためのものでもありません。世界ではスタンダードな奏法なのです。前述したマルタ・アルゲリッチをはじめ、ポゴレリチ・ダンタイソン等、多くのピアニストがこの奏法を身につけています。

ところが日本では戦後、俗に「ハイフィンガー奏法」とよばれる弾き方が普及してしまい、日本人はカチカチとタイプライターを打つようにピアノを弾く、と欧米人から揶揄されたのです。

この奏法が原因で、腱鞘炎になるピアニストも多かったといいます。

 

ピアニストの中村紘子さんが留学先のジュリアード音楽院で、奏法を叩き直された話はピアノ教育界では有名な話ですが、日本人の多くが世界では通用しない奏法で教育を受けてきたのです。そういった戦後のピアノ教育の「系譜」は、悲しいことに今もなお引き継がれてしまっているのです。(もちろんすべての指導者が、ではありませんし、私も≪ハイフィンガー奏法≫での教育は受けていません。)

 

「一音一音の響きを大切に、合理的な奏法で楽にピアノを弾く」それが、ロシアン奏法の真髄です。タッチによって多彩な音色の変化を可能にします。ポイントは使っていない指にあるのです。それは、一般に言われる「脱力奏法」とも少し違うものです。

 

私は当初、紗依先生のセミナーを受講しながら、初級教材「ブルクミュラー練習曲」などで、奏法の見直しをしてきました。セミナー受講をきっかけに自分の弾き方も変わりましたし、ピアノ指導も変化しました。生徒さんたちの演奏も伸びのある音、深みのある音が出せるようになり、成果が出始めました。

しかし、いま一つ確信が持てない面もあり、最近は自分が公開の場で演奏する機会に仕上げの段階で、紗依先生の個人レッスンを受けるようになりました。

 

レッスンは想像以上のもので、「目からうろこ!」の連続。ちょっとした弾き方の修正で音がすばらしく変化するのです。

腰や肩、腕、重心の持っていき方、手のひらの感覚、音の聴き方、指先感覚・・・

ピアノは全身と精神で弾くもの。一音一音、人の心に届く響きを創り出す。自分が奏でたい音を求めていく。それが、先生のレッスン軸でありロシアン奏法なのです。

 

そして実際、生徒さんのレッスンにもこの奏法を取り入れています。先日も高校生のレッスンでロシアン奏法を取り入れたところ、「弾きやすい!」「綺麗に弾ける!」と歓喜の声が!ピアノ教師として心満たされる瞬間です。

 

自分が長年培ってきた奏法のすべてを変えることは出来ません。また、変えようとも思いません。小さい手なりの自分の奏法を確立してきたのですから・・・しかし、響きを求めて弾くことで、ロシアン奏法を取り入れていくことは可能です。これからも自分の演奏、指導を進化させていきます。

 

私のレッスンでは、導入教本を含めて、市販されているさまざまな教材を、生徒さんの目的やレベルに合わせて選び、使っています。

松田紗依先生著の導入教本「ピアノレッスン」もあります。

         f:id:yokoimapleiades:20141214092041j:plain

   f:id:yokoimapleiades:20141214092220j:plain

どのような教材を使うにしても、奏法を教えるのは指導者の手腕なので、使用する教材の種類はあまり関係ありません。但し紗依先生の導入教本「ピアノレッスン」ではピアノを弾くはじめの一歩のやり方が、他の教本とは大きく違うので、そこは取り入れてレッスンしています。

レッスンでは、あの「まっくろクロスケ」も登場しますよ!

 

              f:id:yokoimapleiades:20130914121943j:plain

 

「求めよ、さらば与えられん!」・・・

レッスンでは、美しい響きを求めることを第一に考えています。

小さい生徒さんには、まず「汚い音」を出さないことを指導しています。

奏法はあとからついてくるものです。

 

これからも更に学び、生徒さんたちと素敵な音楽を創りあげていきたいと思います。

 

 

yokoimapleiades.hatenablog.com