〈第5回〉
今、振り返るとあの頃は精神的に「普通」じゃなかったなーと思います。何かに突き動かされるように、曲作りに没頭していました。そして完成後、2005年5月、母の誕生日に自作曲「光の泉」をピアノステップにて発表しました。
このことがきっかけで、ピティナのホームページの記事で取り上げて頂き、幸運にも「ミュッセ」にて出版させていただくことになりました。
http://www.geocities.jp/ptnanara/gakuenmaestep.htm
http://www.piano.or.jp/enc/musse/list/
作曲を通して学んだことは山ほどありましたが、私の中での変化として、多くの作曲家たちの既製の作品でも、音符の裏側にあるものに対して、想像力を持って弾くようになりました。一音たりとも無駄な音はなく、すべての音に意味がある。そして曲が生まれた時代背景や作曲家の心情を、以前にも増して考えるようになりました。
また「作曲家の目線で考えること」を生徒さんたちにも伝えています。どんな音が欲しかったのか?楽譜に書かれているすべてのことから、想像力を働かせるようにアプローチ。レッスンにもそんな変化が起きました。
音符に命を吹き込めるような演奏ができたら・・・理想です。
T先生のレッスンを受けたのは、当初グレード試験に合格するためでしたが、合格後は、音楽の本当の楽しさや面白さ(厳しさも含めて)を感じ、先生のレッスンに「はまって」しまった私。幅広く色々なことを学びました。気が付くと10年以上師事させていただきました。T先生との出会いは私にとって宝です。そして指導者として良いレッスンができるよう、これからも自ら学び続けていきます。
このシリーズは今回で終了です。最後までお付き合い頂きありがとうございました。