きれいな音でひきましょう♪ ピアノレッスンは 想像力・創造力、そして、やり抜く力を育てます♪

年齢別ピアノ学習ポイント~幼児期~

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「我が子にもピアノを習わせたいのだけれど、何歳から始めたら良いのでしょう?」

体験レッスンをお申込みの親御さんからの質問で、一番多いのがコレです。

音楽は早期教育が重要だ、と思っている方も多いと思われますが、だからといって2~3歳の子供に、ピアノレッスンをするのはかなり無理があります。

 

今回から3回シリーズで、子供の年齢別「基礎」学習について書いてみたいと思います。

第1回目は、就学前の子供を、乳幼児・幼児前期・幼児後期に分けてお話します。

 

◎乳幼児(0~1歳)~リズム受動期~

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる時から、外の刺激を敏感に受けています。話しかけると動いたりしますよね。もちろん音楽も聴きます。

胎教にはモーツァルトの音楽が良い、と聞いたことがある方もおられるでしょう?モーツァルトの多くの曲には、非常に高い周波数の音が含まれていて(F分の1周波数)人間の生命体、特に循環器系・免疫系・脳神経系・ホルモン系などの生体機能に働きかけるという研究報告もあるようです。

ただし、いくら胎教に良いからと言って、お母さんが、聴いている音楽が楽しい・心地良い、と思っていなければ逆効果です。モーツァルト以外でも、お母様が気に入っている音楽を聴くことをおすすめします。

そして、赤ちゃんは生後すぐにリズムに反応します。子供さんに音楽に興味を持ってもらいたいのなら、この時期からご家庭の環境作りを始めましょう。難しいことは何もありません。音楽を流したり、歌い話しかけるなどで充分です。子守唄も歌ってあげてください。(実は最近、子守唄を歌ってあげるお母さんが減っているようです。)

 

◎幼児前期(2~3歳)~リズム発動期~

この時期は、与えられたリズム刺激に積極的に反応するようになります。音楽に合わせて手拍子したり、ダンスしたりします。(大人が指導しなくても好き勝手にやります)楽しい音楽的な環境を整え、感覚を育てることが大切でしょう。「絶対音感」を身につけさせたいなら、この時期を逃さず訓練をはじめます。絶対音感は5歳位まででないと身につきませんが、その後「相対音感」がつくので、特別必要なわけではありません。但し、指揮者になるためには、あった方が良いようです。(もちろん絶対音感を持っていない指揮者も沢山います。)

音楽教室などでは「リトミック」を開講しているようですが、週1回教室に通うだけでなく、自宅で音楽を聴き、身体を動かすことをお奨めします。

 

◎幼児後期(4~6歳)~模倣期~

この時期の特徴は、なんといっても「真似する能力」の発達です。日常生活でも親御さんを追いかけて、何でも真似するようになりますよね。難しい理屈は抜きで、先生の弾くのを真似して覚えたり、歌ったりできるようになります。ピアノレッスンを始めるのに最も適切な時期と言えるでしょう。

但しこの時期は、同じ年齢でも能力に個人差があるので、他のお子さんと比べないことが大切です。大手の音楽教室のグループレッスンはこの年代が主流のようですが、みんなで楽しく音楽体験が出来るというメリットもありますが、進度については親御さんがあせらずに見守ることが大切ですね。学齢に達すれば能力の個人差はほとんどなくなります。

私の教室はすべて個人レッスンですので、一人ひとりに合わせた教材と指導法で、無理なくレッスンしています。

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長年子どもたちにピアノを教えてきて思う事は、早い年齢のうちに親御さんの意志で習わせても、必ずうまくいくとは限らない、ということです。やはりお子さんが「ピアノを弾いてみたい!」と思ったときが始め時なのです。私の教室では小学校4年生から習い始めた女の子が高校生になってドビュッシーショパンの曲も弾いていますし、中学生になってから始めた男の子は、コードを覚えてポピュラー音楽を楽しんでいます。

 

ただ、世界的に活躍するクラシック界のコンサートピアニストは、幼少時から特別な才能を周囲から見出されて英才教育を受けた人が多数です。才能の発掘に早期教育が一役買っていることは確かですね。

 

次回は児童前期の基礎学習について書いてみます。