もう15年以上前ですが、私は作曲を勉強するために、作曲家のT先生に師事していました。
「作曲のレッスンって、どんなものですか?」と、よく聞かれます。
和声学や楽式、アナリーゼ(楽曲分析)など色々なことを勉強したのですが、8年間、基本的にずーーっとやっていたのは「伴奏付け」です。
先生が作った16小節のメロディーに、コードネームを記入し、ピアノで曲想に合った伴奏を付ける、というものです。
とは言っても、コードネームなんてチンプンカンプンだった私。昔、兄がギターをやっていたので、聞いたことはあったものの、実際使うとなると??でした。
8年間でこなした課題は700以上。分厚いファイルに2冊、今も楽譜棚にあります。
伴奏付けが出来るようになってくると、楽譜に書いていない音が聴こえるようになってくるのです。どんな和音が付くか想像出来るようになり、どんな伴奏型で弾くかを創造することが出来るようになります。
これを勉強したことで、子どもたちの導入教本の単旋律に、横で伴奏を付けてあげたり、大人の方が易しくひけるように編曲できるようにもなりました。
そして、小さな曲からだんだんに、創作できるようにまでなったのです。
今、この課題をもう一度やり直しています。
以前より上手く出来ていると思えたり、逆にこんなの習ったかな?なんて思うこともあり、学ぶことは継続することが大切だと、あらためて思います。
最近、導入教本である「ラーニング トゥ プレイ」の第1巻全曲に伴奏を付けました。楽譜も浄書して、ピアノが少し弾けるお母様やお父様には、ご家庭でも伴奏して頂けるように、と思っています。
子供たちの演奏に伴奏を付けると、演奏が生き生きしてきます。和声感・音の色彩感を感じながら弾いてほしいと思っています。