3月も半ばを過ぎると、日に日に陽が長くなるのを感じますね。
昨日はご近所のコーヒー店のお庭の大木に住む、ウグイスの初鳴きで目がさめました。
寒さが戻ってきた中、宇治川畔を散策。中州の「塔の島」の枝垂桜がピンク色に蕾を膨らませていました。もう一歩の春の訪れを待ちながら、世界遺産の宇治上神社まで足をのばしました。遠目の桜はどれも淡いピンク色。開花前のエネルギーに満ちた風景も魅力です。
さて先日、年長さんの男の子が満面の笑みでレッスンに現れると、「せんせ~い、ピアノきたよ!今までのとやっぱりぜんぜんちゃうよー!!」(ちゃう、は関西弁で違うということ)と嬉しそうな声。というか、叫び!
お母様のお話では、お父さまの実家にあった古いピアノを修理・調律して、自宅に持ってこられたらしいのです。
これまでも、練習はしていたものの、いま一つピアノに対する積極性がなかったように感じていましたが、その日からは弾き方も「ぜんぜんちゃうやん!」と、私もその変化に驚いたのでした。
やはり楽器は大事です。電子ピアノでは出来なかったことが、アコースティックピアノに変えると、出来るようになっていきます。
良い楽器を持つと「最後は楽器が奏でてくれる」と言われますが、私も自宅のピアノをベヒシュタインにして、その言葉の本質が分かるようになりました。
もちろん演奏技術を磨くことは必要ですが、いくら鍛錬しても最後はピアノ次第のところはありますね。
良いピアノは、弾き手の心を映し出す鏡のようです。ピアノの奥の深さがわかるようになるには長い年月が必要ですが、皆さんもピアノを自分のパートナーとして、大切に弾き続けていって欲しいと思っています。