今日は朝から秋雨がしとしと・・
それでも夕方には雨が上がり、公開演奏(ピアノステップ)出演のため奈良の橿原文化会館小ホールへ。
日が短くなって、大和八木駅に到着した17時半、すでに真っ暗でした。
私が出演したのは19時ごろ。
会館の入り口に奈良のゆるキャラ「せんとくん」の変わったポスターが貼られていました。こういうの見ると、緊張状態の中、少し和みます。
今日弾いたのはドビュッシーの『版画』から「塔」。
立派なホールでスタインウェイピアノの響きを楽しみました。しかし、本番で練習で仕上がった通りに弾くことは、本当に難しいものだと、あらためて痛感しました。
この数年、奏法の見直しをしてきた私。音色の多様さや表現の幅など、少しずつ進化できていると思いつつ、まだまだです。
演奏という流れの中で、「弾き方」にこだわってしまうと、どうしても音楽の流れが悪くなるのです。「自動操縦」できるまで弾き込んだつもりでしたが、細部にこだわり過ぎた感は否めません。
フィギアスケートの浅田真央選手がバンクーバー五輪後、スケートの滑りやジャンプの改造に取り組み、一時まったく飛べなくなってしまったのと同じように、長年培ってきた弾き方を変えるのは大変難しいものだということを、身をもって思い知らされました。
特に本番の緊張状態の中では元に戻ってしまった部分も・・・
考え方によっては、それで良いとも言えるのですが。
音楽の演奏は出てきた音がすべてです。結局自分の思い描く音さえ出せれば、どんな弾き方をしたって良いのです。しかし、、なのです。
それでも、自分が今まで不得意としていたフォルテシモでのオクターブを伴う和音奏や曲の終結に向かう速い右手のピアニシモでの連続するアルペジョ、それらには、自分でも驚くほどの進化を感じました。
良かった面、悪かった面、すべてをしっかり受け止めなければなりません。
☟アドバーザーの先生の講評が始まるところ
とりあえずは休養して、これからの目標や計画を立てたいと思います。
本格レッスンを引き受け、精神的にも支えてくださったsae先生、応援してくださった方々に感謝しながら、ほっこり、遅めの夕食をいただきました。