今日は「演奏」について、少しお話してみようかしら、と思います。
色々な演奏を聴く機会がありますが、聴いていて面白くない演奏、というのがあります。アマチュアのみならず、実はプロと呼ばれる演奏家にも。。
ミスタッチなく、そつなく弾いているのに、魅力を感じない。感動しない。
そういう演奏に足りないものって、いったい何なのでしょうか?
音楽はひとつひとつの音の繋がりですよね。
でも、その音たちをただ、ずらーっ!と平面的に並べて音を出したところで、音楽にはなりません。正しいリズム、強弱、和音の響きのバランス、うねり、流れなど、様々なことを構築していかなければ、人を感動させる演奏は出来ないのです。
立体的に作りあげていく、ということですね。
これらは、すべて「タッチ」の成せる技!
画家が筆のタッチを変えて様々なニュアンスを表現し、遠近感のある絵を描くように、ピアニストは指で、音色をコントロールできるようにタッチの訓練をするのです。遠近感は強弱でつけることになりますね。
タッチをコントロールするためには、「ここには、こういう音が欲しい!」という、理想音を思い描けなければなりません。そのイメージを具体的に音にしていくのですね。
演奏がメカニックな技術だけで出来ないのは、この「音楽性」が必要だからです。
やはり、最終的には「耳」が大切。音楽的な耳を養い育てることが、演奏を「3D化」するためには、最も大切なんですね。
自分の出してる音、良く聴いていますか?