きれいな音でひきましょう♪ ピアノレッスンは 想像力・創造力、そして、やり抜く力を育てます♪

「その先」にあるもの

ピティナ・ピアノコンペティション、西日本地区京都地区本選会、5日間の日程が今日で終了した。毎年、何回か会場に出向き、その競演を聴く機会を得る。

子供とは思えないハイレベルな曲の仕上がりに驚嘆する。指がよく回る!よく訓練されている!

ホワイエでは入賞か否か、一喜一憂する親子の姿を目の当たりにする。小さい頃はいつもマイペースで、楽しみながらピアノを学んできた私には、この光景は羨ましくもあり、また少し違和感をも覚える。

予選を通過し本選にたどり着くまでには、教師・子供・親、三者が一丸となって、険しい道のりを歩んできたに違いない。それはそれで価値あることだと思う。

しかし、音楽を学ぶ上で最も大切なことは何だろう?子供のコンクールは使い方によっては非常に「危険」な学びの手段だ。やみくもに子どもたちを叱咤激励し、「競争」させることに終わってしまうケースもあると聞く。入賞したから凄いとか、出来なかったから「才能がない」とか、そんなに簡単に「結果」を出してほしくはない。目先の結果にとらわれずに、今の自分がどれだけ音楽を感じているか、去年に比べて、どの位上達したのか?これから先は何を克服すればいいのか?そんなふうに、自分と向き合うひとつの機会として、コンクールを活用してほしいと思う。(多くがこのような気持ちで参加していると信じます。)それが出来れば、コンクールに参加することは本当に意義のあることに違いない。

「その先」には長いピアノライフがある。結果を焦らず、ピアノ・音楽を人生の伴としてほしい。歳を重ねないと分からないことや、時間をかけないと出来ないことだってある。ピアノだけでなく様々なことに触れ、視野を広げることも大切だ。

昨日、審査員の先生が講評でおっしゃった言葉が心に響いた。「歳を重ねてから、あらためて、今弾いていた曲を弾いてごらんなさい。きっと今とは違う感じ方が出来るし、演奏も深みを増したものになるでしょう。」と。

そう!それこそが、音楽をする喜びなのです。

 

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       木道がどこまでも続く・・・子供の頃、毎年訪れた奥日光、戦場ヶ原の風景。