きれいな音でひきましょう♪ ピアノレッスンは 想像力・創造力、そして、やり抜く力を育てます♪

一歩ずつ 着実に

 先日、あるご父兄の方から次のようなご質問をいただきました。

「先生、うちの子が今弾いている曲、もうだいぶ弾けるようになってると思うんですが、まだ〇はもらえないんですか?」とのこと。

そうですね。だいぶ頑張っているのに、なかなか合格できないのは何故か、親御さんとしては気になるのも当然ですよね。

どの位弾けるようになったら〇をして次の曲に進むかは、その時の生徒さんの進度や練習状況などで判断します。生徒さんごとに「今日は(今は)、このレベルで。」ということをしっかり見極め、レッスンを進めています。

たとえば、導入段階の子供さんには、難しい要求をしても無理な場合も多いですが、ピアノを叩くように弾いている、汚い音を出す、途中で止まる、テンポが安定しない、などが見受けられるときは、〇をしません。個人差はありますが、この段階で、上記のようなことが最低限出来ていないと次へ積み重ねられない、と考えるからです。

少し進んだ生徒さんには、手の形を含めた弾き方、(速い)テンポ、音のバランス等々、要求することも増えてきます。また、「練習曲」は曲ごとに、学ぶテクニックの要素がありますから、原則、出来るまでさせています。先を急いでも何にもなりません。

ただし、楽しく弾いて、どんどん「おまる」がもらえるということも必要なので、それはそれで分けて考えています。練習にリズムを持たせるためでもあります。

たとえ趣味でも、目指す音楽はいっしょです。基礎課程の段階でいいかげんに妥協してしまっていると、曲が難しくなった時、結局上に積み重ねられなくなります。

また、ピアノ演奏技術をマスターするには、何度か「大きなハードル」を越えなければならない時がきます。それを目前にしたときに、基礎が出来ていないと克服することが難かしくなってきます。

時間をかけても、美しい音できちんと仕上げることで、生徒さんたちは「ピアノを弾く醍醐味」を知り、「楽しい」と感じるのです。そして、「努力なしに楽しさを手に入れることは出来ない」ということを学ぶのです。

ステージ経験が多い生徒さんが、確実に上達していくのも納得できるでしょう。ステージで弾くためには、さらに完成度を高めるからです。

「焦り」は禁物です。信じて見守ることも親御さんの大切な役割なんですよ。

 

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春の東京湾。クルージング船から。(2012年3月撮影)